
「TOEICで良い点を取ったら、会社から何かもらえたりするのかな?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
かなり前の話になりますが、ソフトバンクがTOEICで高得点を取った社員に100万円を支払うというニュースが流れ、大きな話題になりました。
実は他の企業でも、TOEICで所定のスコアを取ると報奨金や資格手当を支給している会社があります。
今回の記事では、TOEICで報奨金が出る会社の具体例と、企業全体ではどのくらいの割合で報奨金制度があるのかというデータについて、詳しく解説します。
1. TOEICで報奨金が出る会社の一覧
まずは、TOEICのスコアに応じて報奨金・資格手当を出している有名企業を表にまとめてみました。
| 企業名 | スコア基準と金額 |
| ソフトバンク | 800点で30万円、900点で100万円(過去の期間限定制度) |
| 大和ハウス工業 | 600点で3万円、700点で5万円他 |
| レンゴー | 730点で10万円、860点で20万円、940点で30万円 |
| 大林組 | 800点で5万円 |
| シチズンHD | 860点で5万円 |
| マクドナルドHD | 800点で3万円 |
| 帝国ホテル | 450点で5,000円、650点で1万円、750点で2万円 |
| 東京電力 | 730点で5万円 |
| 九州電力 | 730点で3万円、860点で5万円 |
金額の大きさに驚かれた方もいるかもしれませんね。1つずつ補足していきます。
ソフトバンク
TOEIC800点以上で30万円、900点以上で100万円という、当時としては破格の報奨金で一躍話題になりました。
ただしこれは期間限定の特別制度だったようで、現在も同じ形で続いているかは確認が必要です。
それでも「英語ができる社員を本気で増やす」という会社の意思が伝わってきますね。
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大和ハウス工業
600点で3万円、700点以上で5万円の報奨金。
さらに800点以上では語学習得費として上限10万円、900点以上では海外旅行費として20万円を会社が負担するとのこと。
950点以上になると社費での海外留学も検討されるそうです。
スコアそのものへの報奨金はそれほど高くありませんが、留学・海外旅行の費用補助はありがたいですね。
レンゴー
730点で10万円、860点で20万円、940点で30万円。
報奨金の支給が730点からなので最初のハードルはやや高めですが、金額としてはかなり手厚い部類だと感じます。
大林組・シチズンHD・マクドナルドHD
大手ゼネコンの大林組では800点で5万円、時計メーカーのシチズンHDでは860点で5万円が支給されます。
意外なところでは、マクドナルドHDも800点以上で3万円の報奨金。本社が米国ですし、中途採用でTOEIC800点以上を条件にすることもあるそうです。
建設・メーカー・外食と、業種を問わず英語力が求められる時代になってきたということでしょう。
帝国ホテル
450〜595点で5,000円、650〜745点で1万円、750点以上で2万円。
ホテルは外国人宿泊客が多いので、当然英語力が求められます。
ただ個人的には、要求スコアが少し低い気もします。
もっとも、ホテルで必要なのは接客に特化した英語ですから、ある程度のスコアがあれば、あとは研修でカバーできるのかもしれませんね。
東京電力・九州電力
東京電力は730点で5万円、九州電力は730点で3万円、860点で5万円。
電力会社でも英語が必要なのかと思われるかもしれませんが、原発設備は海外メーカー製であることも多く、技術文書を読むリーディング力が求められるのでしょう。
その他、ユニークな制度の会社
協栄産業には「報奨金Challenge」という制度があり、エントリー後にスコアを100点以上伸ばすと報奨金がもらえます。
期間内なら何度でもリトライ可能で、社内TOEICの費用も会社が全額負担しているそうです。
大和システム開発では、英検準1級またはTOEIC730点以上で資格奨励金(15万〜60万円)が支給されます。
TDIグループでは、TOEIC500点以上で5万円、730点以上で10万円。
ただ730点と英検1級が同じ金額なのは、難易度を考えると少しもったいない気もしますね。
スコアの「伸び」を評価する会社
報奨金というと「○○点で○万円」という到達点方式が一般的ですが、株式会社トスプランニングはユニークで、過去の最高点からの伸び幅で報奨金が決まります。
| 今回の得点 | | 過去の最高点 | 報奨金 |
| 500〜649点 | 499点以下 | 10,000円 |
| 650〜700点 | 599点以下 | 20,000円 |
| 700点以上 | 499点以下 | 60,000円 |
| 700点以上 | 599点以下 | 50,000円 |
| 700点以上 | 649点以下 | 30,000円 |
スコアを200点伸ばすと6万円というのは、なかなか魅力的ですよね。
到達点方式だと、もともと点数の高い人だけが得をしがちです。
その点、伸び幅方式は今まで英語が苦手だった人ほどモチベーションが上がる、よく考えられた仕組みだと感じます。
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2. データで見る企業のTOEIC報奨金事情

ここまで個別企業を見てきましたが、「全体ではどのくらいの会社が報奨金を出しているの?」というのも気になるところだと思います。
少し前のデータになりますが、TOEICを運営するIIBCの[英語活用実態調査(2015年)](https://www.iibc-global.org/hubfs/library/default/toeic/official_data/lr/katsujitsu_2015/pdf/katsujitsu_2015.pdf)に、参考になる数字があります。
| 報奨金・資格手当の支給状況 | 割合 |
| 報奨金のみ支給している | 22.1% |
| 資格手当のみ支給している | 3.9% |
| 両方を支給している | 1.2% |
| 支給していないが将来は制度にしたい | 8.4% |
| 支給していないし今後も予定はない | 64.3% |
この表を見ると、約3割の企業・団体が、TOEICスコアによる報奨金や資格手当を支給していることが分かりますね。
そもそも、なぜ企業がわざわざ報奨金を出すのか。背景には、国内市場の縮小に伴って海外へ事業を広げる必要があり、英語力を客観的に測る指標としてTOEICが定着している事情があります。
正直なところ、人は何か見返りがないと、なかなか英語学習に本腰を入れにくいものです。
「頑張っても給料は変わらない」と感じている社員に学習を促すために、報奨金という分かりやすいインセンティブが使われている、という側面が大きいと感じます。
また同じ調査では、TOEICの受験費用について約6割(59.4%)の企業が全額会社負担としているというデータもあります。
報奨金がなくても、受験料の補助があるケースは意外と多いということです。
さらに、TOEICのスコアを昇進・昇格の要件にしている企業も約3割にのぼります。
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3. 私が在職していた会社の報奨金制度
少し私自身の話もさせてください。
私が約25年前に在職していた外資系エネルギー会社でも、報奨金制度がありました。
– TOEIC470点以上:15万円
– TOEIC730点以上:30万円
ただこの報奨金には条件があって、英会話スクールなど「英語習得にかかる費用」にしか使えませんでした。
スクールの領収書を経理に提出すると、給料口座に振り込まれるという仕組みです。
当時は今ほどTOEICを受験する人も多くなかったので、振り返るとかなり先進的な制度だったと感じます。
聞いたところでは、当時の社長自身が英語習得に苦労した経験から、この制度を作ったとのこと。
おかげで私もほぼ無料で英会話スクールに通うことができ、今でも感謝しています。
こうした例を見ると、東証一部上場の大企業だけでなく、中小企業でも社員の英語教育に力を入れている会社は意外と多いことが分かりますね。
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4. 注意点
報奨金の話をするときに、知っておいてほしいことが2つあります。
① TOEICは「アメ」だけでなく「ムチ」にも使われる
報奨金はいわば「アメ」ですが、最近は採用条件や昇進条件としてスコアを課す「ムチ」的な使われ方も増えています。
「一定スコアを取れなければ昇進させない」という運用です。
英語ができて当たり前の業種ほど、この傾向が強い印象です。
② データはあくまで参考値
上記の調査は2015年のもので、回答企業も限られています。
各社の報奨金額も制度変更されている可能性があります。気になる企業があれば、最新の社内規定や公式情報を確認するのが確実です。
まずは自分の会社の制度を確認してみる
「うちの会社にはそんな制度ないよ」と思っている方も、一度確認してみることをおすすめします。
報奨金そのものはなくても、受験料の補助や、英会話スクール・通信教育の費用補助といった福利厚生が用意されているケースは少なくありません。
前述のとおり、受験料を全額会社負担にしている企業は約6割もあるのです。
調べてみたら、スタディサプリやオンライン英会話の費用が会社で落とせた、というのはよくある話です。
英語学習のためには「使える制度はとことん使う」という意識も大切ですね。
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5. まとめ
今回の内容を整理します。
企業のグローバル化が進む中で、英語ができる社員が求められる流れは今後も続くでしょう。
もし、あなたの会社に英語に関する報奨金や受験料補助の制度があるなら、使わない手はありません。
英語力が上がってお金ももらえるなら、まさに一石二鳥ですね。
最後に1つだけ。
別記事でも書きましたが、企業が本当に欲しいのは「TOEICで高得点を取っている人」ではなく、「そのスコアに見合う英語力を持っている人」です。
スコアは高いのに全然英語が使えない、では元も子もありません。
TOEICはあくまで手段と捉えて、スコアと実力の両方を伸ばしていきたいですね。
参考になれば嬉しいです。目標スコアに向けて、一緒に頑張りましょう。^^
ご意見、感想大歓迎です。