TOEICのリスニングは初心者にとっては
かなり難しく感じる
のではないでしょうか?
私も高校生の生徒にTOEICのリスニングの
問題を解かせると、
「こんなに速い英語は分からない」
「こんなの絶対に無理!!」
という声が上がります。^^;
今回の記事ではTOEICのリスニングの
初心者向けの学習法について書きます。
1.英語を聞き流すのではなく聞き取る
リスニングの学習というと
英語を聞き流す方が多いですが、
初心者はいくら英語を聞き流しても
聞き取れるようにはなりません。
英語の聞き流しが効果があるのは
超上級者だけです。
(しかもリスニング力を維持する
ことは出来ますが、伸ばすことは
出来ません)
初心者の方は英語を
ただ聞き流すのではなく、
英語を意識して隅々まで
聞き取るようにして下さい。
きちんと英語を1語1句すみずみまで
聞き取ることは精聴(せいちょう)
と呼ばれています。
精聴をきちんとやることで
リスニングは必ず出来るようになります。
初心者の方は英語のニュースやドラマを
漠然と聞き流すのではなく、
厳選した教材を精聴をするトレーニングを
して下さい。
精聴ではスクリプト(原稿)を見ながら
同じ教材を何度も何度も繰り返し
覚えるくらいまで聞き込みます。
精聴のトレーニングを行うことで
①自分が思っている発音と
実際の発音の違いが分かる
②カタカナ英語から脱却
③リエゾン(音の連結)、
リダクション(音の脱落)
が理解出来る
ようになります。
初心者の方がリスニングが出来ないのは
音が聞き取れないことが
最大の原因です。
音が聞き取れない最大の原因は
①で書いたように
自分が思っている発音と
実際に聞こえる発音にズレが
あるからです。
この発音のズレは、ただ英語を
聞き流していたのでは絶対に
分かるようになりません。
きちんと意識して英語を聞いて
正しい発音を知ることが
重要です。
例えば単語単体の発音も
waterは『ウォーター』ではなく
『ワーラー』のように発音されますし、
partyは『パーティー』ではなく
『パーリー』のような発音になります。
これが語句になるともっと
複雑で、例えば
like himは『ライクヒム』ではなく
『ライキィム』になり、
not at allは『ノットアットオール』
ではなく、『ナラロー』のような
発音になります。
精聴のトレーニングをすることで
このような発見を繰り返して
いくことでリスニングは少しずつ
出来るようになっていきます。
スポンサーリンク
2.精聴用の教材
精聴用の教材は何でも良いですが、
必ず自分がきちんと理解出来るものを
選んで下さい。
自分が理解出来ない教材で
学習しても効果はありません。
TOEIC対策であれば、
公式問題集やTOEIC模試を
使うと良いでしょう。
公式問題集やTOEIC模試を
使うのであれば、
まずはパート1,2から
始めましょう。
パート3,4は難易度が高いので
パート1,2がある程度
聞き取れるように
なってからにして下さいね。
ただ本当の初心者の方には
公式問題集やTOEIC模試では
難しすぎると思いますので、
もっと易しい教材を使うことを
お勧めします。
例えば以下のような教材がオススメです。
国弘 正雄 (著), 千田 潤一 (著),
久保野 雅史 (著)
講談社インターナショナル
この本の英文は中学1,2年の
教科書から取られているので
初心者の方でも大丈夫です。
もう少しレベルが高い教材は
英会話・ぜったい・音読 【標準編】
頭の中に英語回路を作る本
国弘 正雄 (著), 千田 潤一 (著),
講談社インターナショナル
この本の英文は中学3年レベルです。
「今さら学校の英語の教科書?」
と思われる方も多いかもしれませんが
最近の学校の教科書は私達の
学生時代の教科書とは違い、
今どきのトピックを扱っているので
読んでいてなかなか面白いです。
このレベルのテキストから
始められば無理なく出来ます。
他にも自分のレベルに合った
教材でCDがついていれば
何を使われても良いですよ。
くれぐれも難しすぎる教材を
使わないように気を付けて下さい。
スポンサーリンク
3.精聴のやり方
精聴のやり方はまずは
スクリプト(原稿)を見ずに
音声を数回聞いてみましょう。
聞いてみて理解できないところが
あれば、スクリプト(原稿)を見て
確認します。
繰り返しになりますが、リスニングは
理解できないものを何度聞いても
意味がありません。
必ず意味が理解出来ているものを
聞くようにして下さい。
その後は何度も聞いて、
音声を真似して
声に出して言うように
して下さい。
音声を真似する時は
イントネーション、リエゾン(音の結合)
リダクション(音の脱落)にも
気を配るようにして下さいね。
コツはなるべくモデルの音声と
同じように言えるようにすることです。
良く言われることですが、
自分が発音出来る音は聞き取ることが
出来ます。
ですからただ聞くだけでなく
正しく発音出来るように
していきましょう。
もし余裕があれば、
ディクテーション(音声を書き取る)を
やるとさらに良いですね。
ディクテーションはリスニング力アップに
効果てきめんです。
ディクテーションについては
こちらの記事も参考にして下さい。
精聴のやり方について再度
まとめると
①音声を数回聞く
②音声を聞き、真似して言ってみる
③ディクテーションをする
になります。
後リスニングは短時間で良いので
なるべく毎日やるようにして下さい。
リスニングは、1週間に1日3時間
やるより毎日30分やった方が
出来るようになります。
リスニングは結果が感じられるように
なるまで比較的時間がかかりますので
焦らずコツコツとトレーニングを
続けるようにして下さい。
成果が感じられる1つの目安は
速くても大体3ヶ月はかかると
思っていて下さいね。
スポンサーリンク
4.リスニングの初心者向けの学習法のまとめ
英語にはリーディング、リスニング、
スピーキング、ライティングが
ありますが、この中でリスニングは
かなり難しいスキルです。
おそらく一般の英語学習者にとっては
スピーキングが一番難しくて
リスニングが一番簡単に感じられる
かもしれませんが・・・
リスニングが難しい理由は
主導権が自分ではなく相手に
あるからです。
リーディング、ライティング、
スピーキングは自分に主導権が
あります。(自分のペースで出来る)
リスニングでは、相手が速く話せば
それに対応しないといけませんし、
相手がこもった話し方で話せば
聞き取ることはどうしても
難しくなります。
先日プロの同時通訳者と
話をしていた時に、
「私でも英語がうまく聞き取れない
ことがあるのよね~」
とおっしゃっていました。
プロの同時通訳者にとっても
リスニングは難しいんですよ・・・
にもかかわらず世間では
リスニングは英語を聞き流していれば
そのうち聞き取れるように
なるだろうと考えている人が
すごく多いですよね。
「そうじゃないんだけどなぁ・・・」
といつも思っています。
繰り返しになりますが
初心者の方は英語を聞き流す
のではなく、きちんと意識して
聞き取るようにして下さい。
意識して聞き取るようにすれば
段々聞き取れるようになります。
先程も書きましたが、
リスニングの進歩は
とてもゆっくりです。
トレーニングを続けても
なかなか進歩を感じられない
かもしれませんが、
忍耐強くトレーニングを
続けて下さい。
トレーニングを継続すれば
だんだん英語は聞き取れるように
なります。
粘り強く頑張りましょう!!
Never give up!!