TOEICの学習法で効果があると
言われている方法はたくさんあります。
皆さんも音読が良い学習法だということを
聞かれたことがあるのではないでしょうか?
音読は確かに効果がある学習法ですが、
正しいやり方で実践しないと
思ったような効果は望めません。
今回はTOEICのスコアを上げるために
どのように音読をすれば良いかについて
書きたいと思います。
1.音読でTOEICのスコアは上がるのか?
まず結論ですが、
音読を正しい方法で実践すれば、
必ずTOEICのスコアは上がります。
ただ頭に入れておいて頂きたいのは
音読という学習法は即効性がある
学習法ではないということです。
私も英語学習を再開した時に
かなり長期間に渡って
音読を実践しましたが、
効果が感じられたのは
大体実践して3ヶ月後ぐらいからでした。
ですから1,2週間後のTOEICの
公開テストのスコアを上げたいと
いう時には、音読はあまり効果が
ありませんので、その点だけは
頭に入れておいて頂ければと
思います。
2.音読の効果
音読はリーディングのスコアを
上げるためにやるものだと
思われている方が多いですが、
リーディングだけでなく、
リスニングのスコアも
上がります。
音読の効果としては
①英語を英語の語順で理解
出来るようになる
②英語を処理するスピードが
速くなる
③英語を読むスピードが速くなる
が挙げられます。
1つずつ説明しますね。
①英語を英語の語順で理解
出来るようになる
音読の効果を一言で言うと
英語を和訳することなく
英語の語順で理解
出来るようになるということです。
最近流行りの言葉で言えば
「英語脳」でしょうか?
日本人は英語を和訳して学ぶことに
慣れているので、どうしても
英語を頭で和訳して理解しようと
する傾向があります。
例えば
I played tennis with Tom in the park yesterday.
という文章を見た時に
「私は昨日公園でトムとテニスをした」
と和訳して理解しようと
してしまいがちです。
英語を速く理解するためには
I played tennis /with Tom/
私はテニスをした/トムと
in the park/ yesterday.
公園で/昨日
のように英文をアタマから
語のカタマリで理解していく
必要があります。
ただこれを黙読でやろうとすると
多くの人が後から返って
英文を読んでしまいます。
これを返り読み又は
リグレッション(後退)と言います。
音読をすることで、読んだ順番に
前から英語を理解できるように
なってきますので、だんだん
返り読みの癖がなくなってきます。
この返り読みこそがリーディングの
スピードが遅くなる元凶です。
音読をすることで返り読みの癖を
取りましょう。
②英語を処理するスピードが
速くなる
英語を英語の語順で理解する
ようになれば、結果的に
英語を処理するスピードが
速くなります。
音読をすることでリスニング力が
アップするのも英語の処理速度が
上がるからです。
リスニングの音声は、聞こえた先から
消えていきます。
音声を最後まで聞いてから
和訳して意味を考えていたのでは
いつまでたってもリスニングは
出来るようになりません。
音読を繰り返すことで
英語をアタマから理解出来るように
なり、その結果英語の処理速度も
速くなります。
③英語を読むスピードが速くなる
英語を読むスピードが速くなるのも
①、②の結果です。
英語を読むスピードが遅くなる原因は
返り読みをするからです。
音読をすることで、返り読みの癖が
なくなり、英語の処理速度が上がれば
必然的に英語を速く読めるように
なります。
つまり音読の効果を一言で言うと
英語を英語の語順で理解
出来るようになるということです。
英語を英語の語順で理解
出来るようになれば、
結果として英語の処理速度が上がり、
英語を読むのが速くなります。
3.音読をする上での注意点
音読をする上で注意点が
いくつかあります
①意味が100%分かっている
英文を音読する
②意味のカタマリを意識して
音読する
③自分が理解出来る速さで
音読する
まず1①からですが、
音読は必ず意味が分かっている
英文でするようにして下さい。
「読書百遍意自ずから通ず」
ということわざがありますが、
意味が理解出来ていない
英文を音読しても
意味はありません。
ただの発声練習になって
しまいます。^^;
分からない英文を
何度音読しても
分からないままですから・・・
音読する前に
分からない単語、イディオム、構文は
調べておいて下さい。
②の意味のカタマリを意識して
音読するですが、これも重要です。
先程の例文であれば
I played tennis /with Tom/
in the park/ yesterday.
のようなカタマリで読みます。
慣れてくれば、もう少し大きな
カタマリにして
I played tennis with Tom/
in the park yesterday.
のように読むと良いです。
音読を繰り返してやっていると
だんだん小さな意味のカタマリから
大きな意味のカタマリで
読めるようになってきます。
最初の内はきちんと理解出来ているか
確認するために意味のカタマリ毎に
頭の中で日本語に訳しても大丈夫です。
(日本語を口に出してもOKです)
音読する時には
必ず意味のカタマリを
意識してするようにして下さい。
③の自分が理解出来る速さで
音読するというのは、
自分が理解出来ない速さで
読んではいけないということです。
音読するスピードは必ず自分が
理解出来るスピードでするように
して下さい。
自分が理解出来ないスピードで
音読しても効果はありませんので
注意して下さいね。
慣れてきたら音読するスピードを
だんだん速くするようにして下さい。
速いスピードで音読して
意味が分かるようになれば
英語の処理速度は確実に
速くなっています。
4.TOEICと音読のまとめ
音読が効果があると聞いたことは
あるけれど、音読の方法がよく分からない
という声をよく聞きます。
私も高校生の指導では、音読を
してもらっていますが、
生徒はみんな
「リスニングが出来るようになった」
「英文を読むスピードが速くなった」
と言っています。
TOEICでも音読を継続すれば、
リーディングのスピードも
上がりますし、リスニングも
必ず出来るようになります。
但し最初に書きましたが、
音読は即効性がある学習法では
ないので、その点だけは
忘れないようにして下さいね。
あと難しすぎる教材を音読するのは
意味がありません。
難しい英文はどうしても
返り読みしてしまいますから・・・
どちらかというと
読んで楽に理解できるぐらいの
教材でやった方が音読は効果があります。
「音読は何回やれば良いですか?」
という質問もよく受けますが、
答えは「多ければ多いほど良いです」
私は1つの教材を200回
音読したことがあります。
さすがに200回は少し多いと
思いますので、1つの教材を
50回音読することを目安に
やってみて下さい。
最近は音読に関する書籍も
たくさん出版されています。
自分が興味が持てそうな
書籍を1冊購入して
やってみても良いでしょう。
TOEIC対策にはこの本が
良いでしょう。
「音読」で攻略TOEICRL&Rテストでる文80