
TOEICを受験している方の最大の悩みのひとつが、リーディングセクションの「時間切れ」ではないでしょうか。
「最後まで解き切れなかった」「またパート7の終盤が塗り絵になってしまった」という声は、受験後に本当によく聞きます。
今回の記事では、TOEICで時間内に全問解けないとお悩みの方に向けて、原因・時間配分・目標スコア別の対策をまとめました。
1. そもそも全問解く必要があるのか?
結論から言うと、全問解く必要があるのは900点以上を目指す方だけと考えて問題ありません。
IIBCのスコア分布によれば、公開テストで900点以上を取得する受験者は全体の約5%程度です。
TOEICは英検と違い、初級者から上級者まで全員が同じ問題を解きます。
難問は出しにくいので、基礎・標準的な問題を大量に出すことでスコアに差をつける設計になっています。
つまり試験の構造上、大半の受験者は時間内に全問解けなくて当たり前なのです。
「全問解き終わらなかった=失敗」ではありません。
自分が解くべき問題を正確に解くことの方がスコアにはずっと直結します。
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2. 時間切れになる主な原因
時間が足りなくなる理由は、大きく3つに整理できます。
① 解き方のパターンに慣れていない
リーディングは75分で100問。1問あたり45秒未満のペースが必要です。
パートごとに解き方のコツがあるのに、それを知らないまま全問を丁寧に解こうとすると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
② 分からない問題に時間をかけすぎている
特にパート5でありがちなのが「もう少し考えたら解けそう」という沼にはまること。
パート5は文法・語彙の知識を問う問題が中心なので、知らなければいくら考えても答えは出てきません。
分からない問題に粘りすぎると、パート7に十分な時間が回らなくなります。
③ 語彙・文法の不足、読む速度の不足
基礎的な単語や文法が固まっていないと、読解に時間がかかります。
また「戻り訳」(英文を最後まで読んでから日本語の語順で訳し直すこと)の癖があると、読むのに倍近い時間がかかってしまいます。
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3. 目標スコア別の時間配分
目標スコアによって、最適な時間配分は変わります。以下はあくまで目安ですが、参考にしてみて下さい。
| 目標スコア | パート5 | パート6 | パート7 |
| 600点 | 15分 | 15分 | 45分 |
| 700点 | 12分 | 10分 | 53分 |
| 800点 | 10分 | 10分 | 55分 |
| 900点以上 | 8~10分 | 8分 | 57分~ |
目標600点の方へ
得点源はパート5です。
品詞問題・動詞問題・前置詞接続詞問題を確実に取ることを最優先にして下さい。
パート7はシングルパッセージ(Q175まで)完走をひとつの目標に。
それ以降は、余裕があれば同義語問題だけ拾う程度で構いません。
目標700点の方へ
パート5は「空所前後だけで判断できる品詞問題」で時間を稼ぎ、文全体を読む必要がある問題に時間を回すのがコツです。
パート7はダブルパッセージの前半(Q176〜185)を完走できるペースを意識して下さい。
目標800点の方へ
パート5・6は全問、パート7は最後の10〜15問を除いてほぼ完走できるペースが理想です。
ただし「完走すること」に焦るあまり、飛ばし読みで読み返しが増えるのが一番の失点原因になります。
焦って読むより、一度で理解する方が結果的に速くなります。
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4. 正答数の目安(スコア別)
全問解く必要はなくても、解いた問題で正確に得点できなければ意味がありません。
以下を参考に「自分が解くべき問題に集中する」感覚を持って下さい。
| 目標スコア | 必要正答数(目安) | 塗り絵できる問題数 |
| 600点 | 約63問 | 約37問 |
| 700点 | 約70問 | 約30問 |
| 800点 | 約79問 | 約21問 |
👉 TOEICは難問でも簡単な問題でも配点は同じです。
難しい問題に時間を使うより、確実に取れる問題を丁寧に解く方がスコアに直結します。
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5. 塗り絵を減らすための対策
① パート5・6でメリハリをつける
パート5は「3回読んでも分からなければ即マーク・次へ」が鉄則です。
1問に1分以上かけてはいけません。
特に品詞問題は空所の前後だけで判断できることが多いので、全文を読まずに解ける問題を見極めることが大切です。
パート6の文補充問題(選択肢が文になっているもの)は難易度が高いため、600〜700点を目指す段階では飛ばしても構いません。
② リーディングスピードを上げる
現在のTOEICで全問完走するには180〜200WPM(1分間に読める語数)が必要と言われています。
ただし重要なのはスピードだけではなく「直読直解(前から英語の語順のまま意味を取る力)」です。
スラッシュリーディングは、この力を鍛えるのに有効な練習法です。
意味のまとまりでスラッシュを入れながら読む癖をつけることで、戻り訳が減り読解スピードが上がります。
例)
I played tennis / with Tom / yesterday.
(私はテニスをした)(トムと)(昨日)
パート7の復習で使った英文を音読する習慣も、読解スピードの向上に効果的です。
③ 解く順番を変えてみる
リーディングは必ずしもパート5→6→7の順で解く必要はありません。
800点前後を目指している方の中には、パート7から先に解いてスコアが伸びたというケースもあります。
脳が疲れる前に長文読解に取り組むことで、集中力が高い状態でパート7に臨めるためと考えられます。
ただし、いきなり本番で試すのではなく、模試で事前に練習してから取り入れて下さい。
マークシートの記入位置を間違えないように注意も必要です。
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6. 残り5分でできること
時間が迫ってきたとき、優先して解くべき問題があります。
✅ 同義語・言い換え問題:前後の1〜2文を読むだけで解けることが多い
✅ According to〜”など根拠の場所が明示された設問:どの文書を読めばいいかすぐ分かる
❌ 避けるべきなのは「NOT問題」:正解ではない選択肢を選ぶため、3つの根拠を本文全体から探す必要があり、時間がかかります。
残り時間が少ないほど、解く問題を選ぶ判断が大切です。
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7. スコアアップにつながる練習法
基礎固め(600点以下の方)
まずは高校英語レベルの文法を1冊で固めることを勧めます。
文法が曖昧なままだと読解速度が伸びないからです。
速読の練習は、文法の土台ができてから始めるのが順番として正しいと感じています。
精読の習慣(700点を目指す方)
パート7の英文を1つ選び、以下のステップで取り組んでみて下さい。
1. 知らない語彙・表現を調べる
2. 意味のまとまりでスラッシュを入れ、文構造を把握する
3. 理解できる速度で音読する
4. 理解できる速度で黙読する
新しい英文をたくさん読むより、同じ英文を繰り返し丁寧に読む方が力がつきます。
模試を本番形式で(800点を目指す方)
模試を解くときは休憩を挟まず、75分通しで解いて下さい。
途中で止めてしまうと本番の集中力の持ち方が分からなくなります。
復習には時間をかけること。解き直しと解説確認で、1回の模試に3〜6時間かけるのが目安です。
また、模試をリーディングのみ70分以内で解く練習をすると、本番で余裕が生まれやすくなります。
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8.まとめ
時間切れへの焦りは分かります。
ただ、「全問解かなければ」という思い込みが逆にスコアを下げているケースは少なくありません。
まずは自分の目標スコアに必要な正答数を確認して、「どの問題を取るか」を意識して解いてみて下さい。
それだけでも、見え方がかなり変わるはずです。
ご意見、感想大歓迎です。