TOEICのスコアはどのようにして計算されているかはご存知ですか?
多くのテストでは、1問の配点×正解数で点数を出しますが、TOEICのスコアの算出方法は違います。
複雑な統計処理でスコアが計算されています。
又公式認定証にはスコアとリスニングとリーディングのABLITY MEASURED(アビメ)、リスニング、リーディングの平均点は載っていますが、自分の現在のスコアが全体のどの位置にいるかは分かりません。
自分が全体の中でどの位置にいるのかを知りたいと思われている方も多いと思います。
今回はTOEICのスコア分布について書きたいと思います。
1.TOEICのスコア分布
今回は一番新しい第232回(2018年7月)
に実施されたTOEICの平均点と
スコア分布を見てみたいと思います。
リスニング | リーディング | トータル | |
最高スコア | 495 | 495 | 990 |
最低スコア | 5 | 5 | 10 |
平均スコア | 322.5 | 253.6 | 576.1 |
標準偏差 | 88.4 | 93.7 | 173.8 |
*標準偏差は全受験者のスコアが平均点からどの位の幅の中に分布しているかを示す数値です。
この標準偏差の数字が大きければ、受験者のテスト結果は平均点から広範囲に分布していることになり、逆に数値が小さければ、平均点から狭い範囲内に分布していることになります。
TOEICの公開テストでは、全問不正解でもリスニングが5点、リーディングが5点で、合計得点は10点になります。
平均点は576点と、以前と比較して大きな変化は見られませんが、リスニングとリーディングの平均点の差が70点になっていますね。
以前はリスニングとリーディングの平均点の差は50点から60でしたのでリーディングが以前と比較して難化していることがこのデータからも分かります。
リーディングが難化している理由はやはり易しいパート5の問題が減って、難しいパート7の問題が増えたことは大きく関係している気がします。
初中級者には厳しいですよね。^^;
リーディングの標準偏差はリスニングの標準偏差より5ほど大きいので、
リーディングのスコアのバラツキはリスニングのスコアのバラツキより大きいことが分かります。
+スコア分布 詳細
スコア区分 | リスニング人数(%) | リーディング人数(%) |
470~ | 3,849(95.5) | 691 (99.2) |
445~ | 4,487(90.2) | 1,083(97.9) |
420~ | 5,562(83.7) | 1,939(95.6) |
395~ | 6,360(76.2) | 3,291(91.8) |
370~ | 6,873(68.2) | 5,068(85.8) |
345~ | 8,568(58.1) | 4,552(80.5) |
320~ | 9,103(47.5) | 5,618(73.9) |
295~ | 9,256(36.6) | 7,098(65.6) |
270~ | 7,005(28.4) | 7,304(57) |
245~ | 7,034(20.2) | 7,638(48.1) |
220~ | 6,666(12.3) | 8,541(38.1) |
195~ | 4,244(7.4) | 7,560(29.2) |
170~ | 2,597(4.3) | 6,806(21.2) |
145~ | 1,782(2.2) | 6,906(13.1) |
120~ | 1,142(0.9) | 5,648 (6.5) |
95~ | 586 (0.2) | 3,868 (2) |
70~ | 129 (0) | 1,426 (0.3) |
45~ | 10 (0) | 175 (0.1) |
5~ | 31 (-) | 72 (-) |
トータル | 85,284 | 85,284 |
スコア区分 | トータル(%) |
895~ | 2,804(96.7) |
845~ | 3,358(92.8) |
795~ | 4,638(87.3) |
745~ | 5,522(80.9) |
695~ | 6,596(73.1) |
645~ | 7,699(64.1) |
595~ | 8,499(54.1) |
545~ | 8,604(44) |
495~ | 8,598(34) |
445~ | 7,921(24.7) |
395~ | 7,217(16.2) |
345~ | 5,931(9.3) |
295~ | 4,121(4.4) |
245~ | 2,346(1.7) |
195~ | 1,138(0.3) |
145~ | 245(0.1) |
95~ | 21 (0) |
45~ | 8 (0) |
10~ | 18 (-) |
トータル | 85,284 |
スコア全体で見ると
850点以上の人は全体の約7%
800点以上の人は全体の約13%
750点以上の人は全体の約20%
700点以上の人は全体の約27%
650点以上の人は全体の約36%
600点以上の人は全体の約46%
の位置にいるということになります。
この数字を見て分かるのはTOEICでは600点から700点までは比較的スコアが上がりやすいですが、700点から800点、800点から900点になるにつれて、スコアがだんだん上がりにくくなるということです。
私もTOEICの対策についての相談を色々と受けてきましたが、800点台から900点になかなかならないと悩んでいる人が多いように思います。
いわゆる900点の壁です。
900点の壁についてはこちらの記事を参考にして下さい。
↓
ハイスコアを目指すとどうしてもスコアが上がりにくい時期が来ますが、 めげずに頑張りましょう。
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2.TOEICのスコアを偏差値換算すると?
TOEICのスコア分布を見ても「今ひとつピンとこないな」という方も多いのではないでしょうか?
ここでは皆さんにも馴染みのある偏差値を用いて、スコア毎の偏差値を出してみます。
ちなみに偏差値は10×(個人の点数-平均スコア)÷標準偏差+50の式で算出しています。
第232回TOEIC スコア別偏差値
(小数点第2位を四捨五入して計算しています)
990 | 73.8 |
950 | 71.5 |
900 | 68.6 |
850 | 65.8 |
800 | 62.9 |
750 | 60 |
700 | 57.1 |
650 | 54.3 |
600 | 51.4 |
550 | 48.5 |
500 | 45.6 |
450 | 42.7 |
400 | 39.9 |
350 | 37 |
300 | 34 |
上の表を見ていだければ分かるようにスコアが50上がると大体偏差値は3上がります。
この数字を見てもTOEICの試験の精度の高さが分かりますね。^^
満点で偏差値が73.8ですからTOEICは難易度としては、学習者の英語力を測るのに適したテストと言えます。
1つの目安として最高偏差値が7から75の間になっていれば、 テストの難易度としては適切だと言えます。
最高偏差値が75を超えているテストは少し難しすぎますし、最高偏差値が65のテストは
少し易しすぎますね
TOEICは大体毎回平均点が570点から590点の間に収まっています。
試験の難易度を一定に保つのはかなり難しいのですが、さすがETSですね。
リサイクル問題を使っていることはよく非難されますが、テストの難易度を 保つためには役にたっていますね。
ある意味皮肉なことですが・・・
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3.TOEICのスコア分布のまとめ
TOEICは問題を持ち帰ることも出来ませんし、公式認定証と共に送られてくる資料には
リスニング、リーディングの平均点、最高点、最低点、標準偏差しか書いていないので、自分のスコアが全体のどの位置にいるのかが分かりにくいですよね。(私もそう思っていました)
今回の記事ではスコア毎の分布とスコア毎の偏差値をまとめて書きました。
実はTOEICの公式サイトにはTOEICの公開テストの平均スコア、スコア分布一覧を見ることが
出来ますので、興味がある方は御覧ください。
↓
↓
↓
TOEICを受験されている方は皆さんそれぞれ目標のスコアがあると思います。
スコアを上げるのはなかなか大変ですが、このブログの記事を参考にして学習して下さい。
きっとお役に立てると思います。
TOEICは正しいやり方で学習すれば必ずスコアは上がります。
あと多少のスコアの変動はありますが、英語力が同じであれば、スコアはそれほど大きく変わりません。
実際に私のTOEICの4回のスコアは970⇒980⇒975⇒975でした。
恐るべしTOEICのスコアの精度。
今後も皆さんにより良い情報をお届け出来るように私も英語学習を継続して頑張ります。
一緒にスコアアップを目指しましょうね。
(2020年1月9日追記)