TOEICは第210回(2016年5月29日)から
形式が一部変更されました。
新形式になって約2年が経ち、
新形式でのテストも17回実施
されました。
私も新形式の公開テストを
6回受験しています。
今回の記事では新形式の変更点と
難易度の変化、対策について
書きたいと思います。
1.新形式になって難易度はどう変わった?
結論から言うと、TOEICは新形式になって
試験の問題の難易度が上がりました。
新形式の試験を受験した多くの人が
以前の公開テストと較べて
難しくなったと言っています。
受験者の中には100点近く
点数が下がった人もいるとか・・・^^;
特にテクニックに頼って
テストを受験していた人には
厳しいかもしれませんね。
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2.TOEIC新形式での変更点
新形式問題導入の背景について
TOEICを主催しているETSは
こう言っています。
テーマ:よりオーセンティック(実際的な)コミュニケーション
コミュニケーションの方法は
ここ10年で大きく変わってきていて、
その変化に合せてテストの形式を
変更したようです。
具体的には、テキストメッセージや
インスタントメッセージ、複数(3人以上)
の人々が参加する会話形式が新たに
加えられています。
又今回の変更で特に重点が置かれているのが
複数の情報源から得られる情報を紐付ける
能力です。
例えば地図やグラフ等の問題用紙に
印刷された視覚素材(visual image)
と流れてくる会話の情報を関連付けて
解答する設問がその一例。
新形式問題導入に伴う問題構成の変更点
変更前
パート | パート名 | 問題数 |
1 | 写真描写問題 | 10 |
2 | 応答問題 | 30 |
3 | 会話問題 | 30(3×10) |
4 | 説明文問題 | 30(3×10) |
5 | 短文穴埋め問題 | 40 |
6 | 長文穴埋め問題 | 12(3×4) |
7 | 長文問題 | 28(1つの文書) |
20(2つの文書) |
変更後
パート | パート名 | 問題数 |
1 | 写真描写問題 | 6 |
2 | 応答問題 | 25 |
3 | 会話問題 | 39(3×13) |
4 | 説明文問題 | 30(3×10) |
5 | 短文穴埋め問題 | 30 |
6 | 長文穴埋め問題 | 16(4×4) |
7 | 長文問題 | 1つの文書(29) |
2つの文書(10) | ||
3つの文書(15) |
パートごとの問題数の変更
パート1 10⇒6
パート2 30⇒25
パート3 30⇒39
パート4 30⇒30
パート5 40⇒30
パート6 12⇒16
パート7 48⇒55
変更点の概要
変更点を簡単に言うと
簡単なパートが減って、
難しいパートが増えました。(;_;)
特にリーディングはパート7(長文)
の問題量が増えたので、
今まで以上に時間内に問題を
解き終わるのが難しくなりましたね。
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3.パート別問題数と難易度の変化
+パート1
問題数は10問から6問に減りました。
パート1は比較的簡単なパートです。
初中級者にとってこのパートの
問題数が減ったのは痛いですね。
問題の難易度は親形式前より
若干易しくなっている気がします。
以前は上級者でも迷う問題がありましたが、
最近の問題は易しく、初中級者でも
全問正解を狙えます。
+パート2
このパートも問題数が30問から
25問に減りました。
パート2は親形式前から難しかったですが、
新形式になってさらに難易度に拍車が・・・
間接的な応答や、距離感が遠い問題が
多く、上級者も油断が出来ないパートです。
特に後半(20番から30番)に
難問が多いので、注意してください。
前半(7番から20番)は問題の難易度が
低めなので、初中級者はここで
点数を稼ぎましょう。
新形式になってからリスニングのパートで
一番難しくなっていますので
要注意です。
+パート3
問題数は30問から39問に増加。
問題形式の旧形式は全ての会話が2人
の会話でしたが、新形式では3人の
会話が加わりました。
3人の会話はやはり2人の会話と
比較すると、やや状況が掴みにくい
ですね。^^;
回によって異なりますが、
3人の会話は大体2セットです。
又会話の1文が短くなり
その分会話の量が増加した
問題も出題されています。
表や地図といった視覚情報と
音声の情報の両方を利用して
答えを出す新形式の問題も
新たに追加されました。
発言者の会話の意図を推測する
問題も新たに追加。
この会話の意図問題は選択肢が
紛らわしくなかなかやっかいです。
(私は嫌いです)
会話の意図問題は選択肢の違いが
微妙なものが多く、上級者でも
間違えてしまう問題があります。
初中級者の方は思い切って捨てて
他の問題に集中した方が良いかも
しれません。
パート3は全体的にかなり難しくなりました。
特に発話スピードが早いナレーター
の問題はかなり難しく感じます。
+パート4
問題数は30問で変化ありません。
問題の形式の変更はパート3と同じで
視覚情報が出てくる問題が追加されました。
パート3とパート4では
個人差があるとは思いますが、
パート4の方が若干難易度が
高いように感じます。
特に問題のセットによっては
状況がつかみにくい問題があり、
内容がよく分からないまま
会話が終わってしまうということも
ありますので、注意が必要ですね。
後ナレーターによってかなり難易度に
差が出るパートです。
視覚情報の問題は、図表を先読みしておく
ことをお勧めします。
+パート5
問題数は40問から30問に減少。
初中級者にとっては得点が
稼ぎやすいパートだっただけに
この変更は痛い!!
ただ問題のレベルは新形式になってから
若干易しくなったように感じます。
上級者でも悩むような問題は
最近あまり見かけません。
パート7の問題量が増えているので
パート5をいかに早く終わらせるかが
時間管理の上でとても重要に
なりますね。
上級者は1問15~20秒×30問で
7分半から10分で、初中級者の方も
1問30秒×30問で15分で終わらせましょう。
パート5の問題はいくら考えても
分からない問題は分かりませんから・・・
(追記)
2019年になってから難易度が
又上がっています。
かなり紛らわしい動詞の語法や
日本人が苦手な形容詞の用法が
問われています。
高得点を狙う人はきちんと
対策をすることをお勧めします。
+パート6
問題数は12問から16問に増加。
このパートも新形式になって
難易度が上がったパート。
難易度が上がった理由は
問題数が増えただけでは
ありません。
新しく出題されるようになった
空所に文章を補充する問題が
やっかいなのです。^^;
この欠文補充問題は上級者でも
時間がかかることがありますので
初中級者の方は難しいと思ったら
飛ばすのも1つの手です。
パート6で時間を取られると
パート7にかけられる時間が
減るので、気を付けましょう。
時間配分の目安は
上級者は1問20秒から30秒、
初中級者の方も1問1分以内で
処理しましょう。
パート5,6トータルで
上級者は大体15分から20分、
初中級者は25分から30分で
解き終わるのを1つのメドにして下さい。
+パート7
問題数は48問から54問に大幅増加。
問題量、難易度共に
大幅にアップしました。
しかも新形式前はシングルパッセージ
(1つの文書)とダブルパッセージ
(2つの文書)の問題だけでしたが
新形式後は、トリプルパッセージ
(3つの文書)の問題が加わり、
読まなければいけない
文章量も大幅に増加。^^;
最近の公開テストでは900点以上の
人でも全問解き終えることができない
こともあります。
(私も最近は大体時間内にやっと
解き終わります)
このパートはとにかく時間がきついので
解ける問題を確実に解くというのが
高得点のカギ。
多くの人はシングルパッセージ(1つの文書)
が一番易しくて、トリプルパッセージ
(3つの文書)が一番難しい
と思っていますが、必ずしもそうとは
限りません。
解きやすいと思う問題は人によって
異なりますので、どの順番から
解けば早く解けるかは色々
試してみて下さい。
ちなみに私は
シングルパッセージ⇒ダブルパッセージ
⇒トリプルパッセージという
何の面白みもない順番で
解いています。(爆)
満点取得者の中には
トリプルパッセージ⇒ダブルパッセージ
⇒シングルパッセージという順番で
解いている人が結構多いです。
上級者でも時間が少なくなると
トリプルパッセージの問題は
焦って間違いが多くなってしまう
みたいですね。
ただ逆から問題を解く時は
マークミスには気を付けて下さい。
私はマークミスがイヤなので
順番通りに解きます。(笑)
リーディングではやはり
パート7の出来がスコアに大きく
影響します。
リーディングで高得点を取るためには
パート5,6をなるべく早く解いて、
パート7の問題を1問でも多く
正解することが重要です。
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4.TOEIC新形式変更点のまとめ
新形式になってから間違いなく
TOEICは難しくなっています。
今までと同じ様な学習法、解き方では
点数が下がってしまう可能性も・・・
上で色々対策について書きましたが、
あまりテクニックに走るのではなくて
きちんとした英語力を身に付けて
対策をすることが重要だと考えています。
新形式になって、以前ほどテクニックが
あまり有効ではなくなったように
感じています。
個人的には良いことだと思っています。
又レベル別にお勧めの参考書は
順次紹介していきます。
TOEICが難しくなり、対策がなかなか大変ですが、
一緒に頑張って高得点を取れるように
頑張りましょう。